【完】俺が幸せにしてやるよ
中には大きなソファに男性と女性が座っていた。
「お母様、お父様。こちらが陽葵さん」
お、お母様!?お父様!?
そんなにすごい方達なの!?
でもそっか。社長さんだもんね。
⋯⋯私が過ごしてきた日々とは全然違うなぁ。
「陽葵⋯⋯」
女性の方がずっとこっちを見てる。⋯⋯お母さんかな。
「今日は会ってくれてありがとう。まず、座ってくれ」
「⋯⋯はい」
向かいあわせで座る。
「最初に父親だと名乗る資格もないが、陽葵の父親の、皆川竜也だ。で、隣のこの人が母親の皆川夏菜」
この人達がずっと会いたかった私のお父さんとお母さん⋯⋯。
「陽葵⋯⋯ごめんなさいっ⋯⋯本当に⋯⋯」
夏菜さんが泣きながら謝ってきた。
どうすればいいんだろう。私は。