【完】俺が幸せにしてやるよ
「あ、ありがと」
中に入って悠斗くんが中央の椅子に座る。
私も座ろうと思って向かい側の椅子に座ろうとすると、
「だめ、こっち」
「へっ!?」
ど、どっち!?
「ここ」
ここ?⋯⋯も、もしかして⋯⋯
「悠斗くんの上に座れと⋯⋯?」
「ああ」
「は、恥ずかしいんですけど⋯⋯」
それ、子供がすることじゃん!
私、もう高校生!
それよりも悠斗くんとの距離が近くなることが恥ずかしいんだけれど。
「俺がどんな思いでこの家で待ってたと思ってんの」
これを言われるとなんとも言えない。
本当の家族の方に行っちゃうんじゃないかって不安だったはずだから。