【完】俺が幸せにしてやるよ
だって、ここまで育ててくれたんだもん。
この施設があるからこうして私は生きてられるの。
でもその施設から、今抜け出してるのは私なんだけど。
ってかこんなこと考えてる間にも涙が出てきた。
どうしよう⋯⋯
施設にいると私なんかが施設にいるのが申し訳なくなって⋯⋯。
「おい」
急に聞こえた低い声に肩がビクッと震える。
私⋯⋯かな?
私だよね。この公園、暗くて見えないけど私だけだし。
「はい⋯⋯?」
泣いたのがうるさかったのかな。
どうしよう、近所迷惑だとか言われたら。本当のことだから何も言えないけど。
「ご、ごめ「大丈夫か」」
「え?」
心配してくれてるの?