【完】俺が幸せにしてやるよ
「広い⋯⋯っ」
これが私の部屋?しかも1人。
さすが、三条財閥⋯⋯。これ、普通に家くらいの広さよね?
まぁ、普通の家の大きさなんて知らないけれど。
「俺の部屋は隣だから。なんかあったら呼べよ?」
隣なんだ。なんか安心。
「あ、ありがとう」
部屋の中で悠斗くんと話すのは新鮮感がある。
「にしても、びっくりだわ。陽葵と一緒に住むとか」
「私もびっくり。なんで悠斗くんたちいるのに私を引き取ったんだろう」
ずっと疑問だった。
でも、言って気づいた。これってあんまり言わない方が良かったかもって。
悠斗くんたちにとってみれば、失礼じゃないかな。
「あー。母さんが女の子が欲しいって急に言い始めてどんどん決まった感じ。女の子を引き取るのは知ってたけどまさか陽葵だとは思ってもなかった」
そうなんだ。
結構千春さんって欲には忠実なのかな?