【完】俺が幸せにしてやるよ





ご飯を食べ終わって悠斗くんは千春さんと翔さんに呼び出されたから、一人で部屋に帰る。




私、一度通った道は忘れないからすんなりと部屋に帰ることができた。



大きいから絶対迷うと思ってたけど。良かった。




陸斗くんはご飯を食べてささっと部屋に戻っていった。




話しかけると紳士に答えてくれるけど極力私と話したくないらしい。





随分嫌われちゃってるな⋯⋯。






まあ、嫌われたとしても仕方ないんだけど。





私も好かれようと努力はしないし。



自分に向けられる嫌悪にはもう慣れてる。いじめられっ子をなめないでって言いたいよね。



なんて、こんなの自分の強がりだ。



部屋に入ると今までずっと我慢してきた涙がどんどん出てくる。





悠斗くんからあんな言葉を言われるのは想像以上にきた。





ああいう辛い言葉は言われなれてるはずなのに。





やっぱり私が引き取られたことって悠斗くんにとっては嫌なことだったのかな。




ずっと優しくしてくれてたのも嘘だったのかな。






コンコン





誰か来た。






どうしよう⋯⋯。泣き後がまだ残ってるのに。



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