【完】俺が幸せにしてやるよ




私が全然開けないからか勝手に扉があく。






入った瞬間に泣いちゃったから鍵を閉めるのを忘れてたみたい⋯⋯。






そして入ってきたのは⋯⋯




陸斗くん!?





え、なんで⋯⋯。というか、ノック出来たんだ。なんて失礼だけど。





「びっくりしてるし」





そういう陸斗くんはいつもと何かが違って⋯⋯。





っていうかびっくりするからね!?





私のことが嫌いな陸斗くんが私の部屋に来たんだよ!?




ノックをした時点で、陸斗くんっていう選択肢は消していた。申し訳ないけど。




「うるさかったんだけど⋯⋯」





そういう陸斗くんの顔は迷惑そうな顔をしていて王子様のような笑顔とは程遠い顔だった。




もう、仮面をかぶろうなんて思っていないみたい。



それだけ怒らせちゃったのかな⋯⋯。




「ずっと、泣き声聞こえてきて迷惑」





できる限り抑えてたんだけどな。



でも、ダメだなぁ。私。



「でもまああの場面で泣かなかったのはえらいんじゃねえの」




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