【完】俺が幸せにしてやるよ
入学式が終わり⋯⋯
「明里ちゃん!」
「え!何?」
急に話しかけてきたことに驚いてるみたい。
ごめんね、驚かせて。
でもそれどころじゃないからね。
「在校生代表の成富春輝先輩って明里ちゃんのお兄ちゃん?」
「あ⋯⋯う、うん。そうだよ」
あれ?あんまり聞かれたくないことだったかな⋯⋯。
それか、教室に入った時の目線の理由なのかな。
「急に聞いてごめんね!疑問に思っただけだから!」
もっと、考えるべきだったかな。
「いや、大丈夫だよ!⋯⋯ところでさ、陽葵ちゃんはお兄ちゃんのことどう思った?」
うーん。難しい質問だな。
だって悪口みたいなことを心の中で言ってたからね⋯⋯。
まあでも
「雰囲気は柔らかくて多分普段は明るい人なんじゃないかなーとは思ったよ。あと、カッコイイね」
それは本当。