【完】俺が幸せにしてやるよ
悠斗くんもここの常連さんだったんだ。ここ、美味しいもん。常連になっちゃうの分かるな。
これから常連さんだ。私も。
「あ、あの。初めまして。皆川陽葵です」
「おい。こいつなんかに挨拶しなくていい」
「ちょちょ!こいつなんかってひどい!俺ガラスのハートなのに⋯⋯」
そういって泣きまねをする明里ちゃんのお兄ちゃん。
失礼なことだけど私は盛大に引いてます。
入学式の時の雰囲気とはかけ離れている。でも、やっぱり可哀想な人っていうのは間違ってなかった。
悠斗くんはあきれ顔。
明里ちゃんに限っては頭を抱えてる。
「ちょっと!みんなひどくない?」
「お兄ちゃんやめてよ。陽葵ちゃん、初めて会ってばっかりなのに。まずは自己紹介でしょ」
「ああ。ごめんね?俺は成富春輝。明里の兄で悠斗の親友でーす!よろしくね!俺のことは春輝くんでいいからね!」
やっぱりテンション高い人だな。
てか、悠斗くんと親友なんだ。