猫系男子の寝言
昼休み。
その日は、一日隣で寝ていた猫田君を見ているだけで、半日終わってしまった。
猫田君は、4時間目の授業終了のチャイムが鳴ったと同時に起き、そのままフラッとどこかに行ってしまう。
いつもどこで食べてるのかな……。
「あずちゃん、大丈夫?ボーッとして……」
ふと、柔らかく優しい声が頭から降ってきた。
頭を上げ視線をそちらに向けると、私の幼馴染の 成田 美南(ナルタ ミナミ)が首を傾げていた。
ふわふわとした茶髪のロングヘアに、クリッと大きな瞳。
上品な口元に、真っ白な肌。
身長は本当に小さくて、お人形さんとあだ名がついたくらい。
本当に可愛く自慢の親友だ。