猫系男子の寝言
1年生の階になぜ先輩がいるのかは分からないが、青ざめた顔で口を両手で抑えている。
先輩の視線の先には
「ね、猫田君!?」
思わず名前を叫んでしまった。
先輩の目線の先には猫田君がいて、しかももう一度先輩を見れば顔を真っ赤にしている。
………これは、いったい。
私たちと同じように悲鳴を聞きつけた生徒が、教室から廊下を覗く。
野次馬はどんどん増えていき、先輩と猫田君を囲うように人が集まってしまった。
猫田君はポケーっとどこか一点を見つめて上の空である。
に対し、先輩は人が集まっていることすら気付かず、ずっと顔を赤くし目を見開いている状況だ。
そして、やっと先輩から声が発せられたと思ったら、その発言は周囲の人間を驚かせるものだった。
「か、可愛いいい!付き合って!!」