猫系男子の寝言

自分の席を見つけ隣を見ると


その猫田君が机に突っ伏して寝ていた。


心の中で苦笑し自分の椅子に座る。


一応隣の席なのだから声をかけたいと思い、しばらくの間彼を見ていた。


盗み見ること数分。


腕で隠されていた顔がこちらに向いた。


長いまつ毛、柔らかい目の曲線。


スっとした鼻筋にフワフワの黒髪。


その時、私は初めて一目惚れというものをしたのかもしれない。


彼の寝顔を見て、落ちてしまったのだ。


スヤスヤと気持ちよさそうに寝る彼。


私には王子様にしか見えなかったのだ。
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