HEROに花束を(完)

桜の女の子


お父さんがいなくなってから、わたしは再婚して離婚したお母さん(お義母さん)の家族と今までのように暮らした。


お母さんはすごく落ち込んでいたけれど、わたしのために頑張って笑顔でいてくれようとしてくれた。


ーその春、じいちゃんは静かに家で息を引き取った。


ずっとわたしの側にいてくれたおじいちゃんが亡くなった時、わたしはこの世の終わりみたいに泣いた。



そして月日は流れた。



いつの間にかお父さんの傷も薄れ、普通に生活ができるようになっていた。


家族も元に戻り、それなりに充実した毎日を送っていた。


中学に上がった頃には、お父さんのことはあまり考えなくなっていたし、学校生活も楽しく送っていた。
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