HEROに花束を(完)


「あのかわいい悠ちゃんに!!!どんなシチュエーションで!どうやって!!」


なぜかお姉ちゃんの部屋で正座をして説教をされているわたし。


「だから、普通に歩いてたら…」


「あー!ダメダメ!もっとロマンチックな場所じゃないと!で?」

「それでそのまま返事はいらないって…」

「言い逃げか!」

鋭いツッコミを入れられてタジタジなわたし。


「だって!その時はそれでいいかなあって!」

「うそつきー!絶対に怖かったんでしょっ!」


完全に的を当てられててもう返す言葉がない。


だってあの悠だもん。

恋愛話なんてしたことなかったし、好きなタイプすらわからない。

というか、異性として見ていなかったというかなんというか…

それがいきなり気づいちゃって勢いに任せて言ってしまったという形だ。
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