HEROに花束を(完)
公園で待っている悠の姿を見て驚いた。
「なにその格好!」
「は?」
「変じゃない格好してる!」
そういえば悠はお腹を抱えて爆笑した。
「今日はどうしたの?」
悠をまじまじと見つめる。
ラフな黒いTーシャツに、穴の空いたおしゃれなダメージジーンズ。
悠が着ている今時のファッションにわたしはあっけにとられる。
「兄ちゃんの洗濯物が乾いてたからそのまま着た。」
「ぷっ。なるほどね。」
それなら納得がゆく。
相変わらず素直になんでも暴露しちゃう悠に笑う。
ファンションに目覚めたとかなんとか言えば格好がつくのに、そのまま乾いてたから着たなんて…!
でもそんな悠だから好きなんだけどね。