HEROに花束を(完)
ビーチに降りれば人でごった返している。
「はぐれんなよ。」
そう言って悠が歩くのを必死でついて行く。
だけど、
人が多すぎる!
ドンッ!
思わずふらつきそうになったところを、
「っぶね。」
って悠に腕を引かれる。
そしてそのまま腕を掴まれたまま悠は進む。
えっ、えっ!
焦るわたしに御構い無しの悠は、人が比較的少ない場所まで歩くまで手を離してくれなかった。
だけど手を離されても、それはそれでなんだか寂しかった。