HEROに花束を(完)

「いたよ。」


わたしは初めて悠に嘘をついた。


小さな嘘だけど、わたしにとってはとても大きな嘘。


「そうなんだ。」


悠はそれしか言わない。


それが辛かった。


悠は、わたしに彼氏がいたとしても、なんとも思わないんだ。


わたしは、泣きそうなくらい辛いのに…

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