HEROに花束を(完)
もう一度足を踏み出して、流れに乗る。
わたしの世界を変えてくれたある人は、
自分の思うままに流れに乗っては流されていた。
まるで海の波に身をまかせるように。
だけどある意味で、彼は流れに逆らっていたのかもしれない。
大海原のたくさんのことが行われ誕生する波に逆らい、
自分だけの独自の波に乗っていたのかもしれない。
それならば、その人も小川の小さな小石で、
周りの流れを気にせず、
自分の世界を見ていたとも言えるのかもしれない。