HEROに花束を(完)

そう言うと、悠は安心したように笑みを作った。


「さあて、どうしよっかなあ。」


悠は桜の木々を見上げた。


それにつられてわたしも顔を上げる。


「なあ、来年の春、お花見に行かね?」

「え?」


来年?


悠は少し照れ臭そうに小さく笑った。


「なんか、行きたいなぁって思ったから。」

「うん、いいよ。」


それって、来年も『友達』でいてくれるってことだよね?


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