HEROに花束を(完)

二重の自動ドアになったところを、面会のカードをピッと当てて通り抜ける。


なんで…こんなに…奥にあるの…。


嫌な汗をかきながら広い廊下を歩く。


開け放たれたドアの奥に見えるのは、横たわった人たち。


ねえ…なんか…違うよ…。


車椅子に乗った女の子が横を通りすぎる。


隣の病室では苦しそうに喘ぐ男の人。


恐怖がせりあがってくる。


ー悠…っ悠…っ、何が…あったの…っ

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