HEROに花束を(完)
*
「もし…かして。」
「ん?」
「悠…あの時…女の子と揉めてた時…」
「え?」
「去年の夏…わたしのことをよく思ってなかった子がノートを見ようとしたのを…防いでくれてたの?」
思い切って聞いたわたしの心臓がばくばくと音を高鳴らせる。
なんて自意識過剰な自分なんだ。
なんて生意気ななんだ。
そう思っているのに、聞いてしまったことは取り返せない。
「お前、聞いてたんだ。」
怖くて顔を上げられない。
「どこまで聞いてた?」
そこで言葉に詰まる。
確かあれは…
悠が告白されてた時。
聞いてないって、初めて悠に嘘ついた。今ならわかる。それは悠が好きだったからで…その女の子が告白するのを見て、ヤキモチを焼いている自分がいたんだ。
わたし、悠に出会ってからどんどん欲張りになってるよ。
「……悠が、ごめん…って…」
「………マジ?」
「ごめん…嘘ついて。わたし…ヤキモチ焼いてた。その子に。」
思い切って言う。わたしって、今日、すごい嫉妬深い女だな…嫌われるかな。嫌われるよね、こんな面倒くさい人はいやだって。ただでさえ、わたしの勝手な片想いなのに…ごめんね。
「っ……んだよそれ、……素直すぎる、今日の穂花。」
「ごめん。」
「いや、怒ってねえよ…つか、まあ…うん、まあ、なんつーか、あのノート、お前にとって大切なものなんじゃねえかって思って…さ。」
体温がぐんぐんと急上昇する。
やばい…恥ずかしい。
でもそれよりも…嬉しい気持ちの方が、今は大きい。本当に自分勝手だけど、勝手にその子に対抗心を燃やしていたから…すごい…嬉しい…
「もし…かして。」
「ん?」
「悠…あの時…女の子と揉めてた時…」
「え?」
「去年の夏…わたしのことをよく思ってなかった子がノートを見ようとしたのを…防いでくれてたの?」
思い切って聞いたわたしの心臓がばくばくと音を高鳴らせる。
なんて自意識過剰な自分なんだ。
なんて生意気ななんだ。
そう思っているのに、聞いてしまったことは取り返せない。
「お前、聞いてたんだ。」
怖くて顔を上げられない。
「どこまで聞いてた?」
そこで言葉に詰まる。
確かあれは…
悠が告白されてた時。
聞いてないって、初めて悠に嘘ついた。今ならわかる。それは悠が好きだったからで…その女の子が告白するのを見て、ヤキモチを焼いている自分がいたんだ。
わたし、悠に出会ってからどんどん欲張りになってるよ。
「……悠が、ごめん…って…」
「………マジ?」
「ごめん…嘘ついて。わたし…ヤキモチ焼いてた。その子に。」
思い切って言う。わたしって、今日、すごい嫉妬深い女だな…嫌われるかな。嫌われるよね、こんな面倒くさい人はいやだって。ただでさえ、わたしの勝手な片想いなのに…ごめんね。
「っ……んだよそれ、……素直すぎる、今日の穂花。」
「ごめん。」
「いや、怒ってねえよ…つか、まあ…うん、まあ、なんつーか、あのノート、お前にとって大切なものなんじゃねえかって思って…さ。」
体温がぐんぐんと急上昇する。
やばい…恥ずかしい。
でもそれよりも…嬉しい気持ちの方が、今は大きい。本当に自分勝手だけど、勝手にその子に対抗心を燃やしていたから…すごい…嬉しい…