HEROに花束を(完)

「なんか言えって。だって、たまにはわいわいするのもいいんじゃね?」


悠は未だに腕を強く掴みながら言った。


「本当は一人でいるの、寂しいんだろ?違うか?」


なんでそんなに、まるでわたしのことを全て知っているみたいにいうの?

悠はわたしのこと何も知らないのにっ…!

悠はわたしのこと全部わかってるんだって思ったわたしがバカだったっ!!!


「友達なんて…いらない。」


「え?でもさ、いないよりはいる方がいいじゃん。俺だってお前の友達じゃん?」


いないよりいる方がいいなんて、そんなの悠だからでしょうっ?

わたしは、悠じゃないんだよっ…?


悠とは全然違う道を歩んできたんだよ?


みんなが悠みたいに苦なく友達を作れるって思わないでよっ!!!


「友達なんて作らない!いらないっ!」


もう、早く離してよっ…!

帰らせてっ…!




元の自分に帰らせてよっ!!!





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