HEROに花束を(完)
確かに、悠の言う通りだった。
わたしが、友達を作りたい!楽しく笑い合いたい!って、純粋に願ったら、こんなにもあっという間に友達ができた。
「千秋って呼んでねー!」
「あっ、うち沙耶!」
「よろぴくー!」
心の底から素直にそう思えばよかったんだ。
今までは嫌い、嫌い、の思いが強かったから、全然作れなかったんだ。
「わあ、穂花のお弁当豪華!」
「えっ、千秋もう呼び捨てにしてんのー!」
「じゃあうちもうちも!穂花って呼んでいい?」
「う、うん。」
「わあー!やった!」
窓際を振り返ると、悠がまるで自分のことかのように笑顔で頷いてくれて、それがまたすごく嬉しかったんだ。