HEROに花束を(完)

だけどそんな悠だけど、流石気分屋、すぐにけろっと機嫌を直し、今は陽気に前を歩いている。


「どうしてニワトリが道を渡ったか知ってるか?」


また変なジョークを始めようとしている悠に苦笑いしながら、


知らない、と答えると、悠は待ってました!とばかりにぱあっと顔を明るくさせた。



「向こうの道に渡るため!」



そして何がそんなに面白いのか、わはははって大笑いを始めた。


「めっちゃおもろくね?」

「うーん、うん。」

「そこは面白いって言うんだよばかだなあ!」

「面白い!」

「あははっ、もうおせーよ。」



悠はなんだかいつも楽しそうだ。



「じゃあ、これからダジャレ大会を始めまーす!」


「ええっ?」


「よーし俺からいきまーす!」


ダジャレなんてわたしの柄じゃないのにい!


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