HEROに花束を(完)
そんな思いを込めて悠を見つめれば、
「ふぇ?」
って大あくびをしながらこっちを見ている悠と目があった。
「ふふっ。」
思わず笑いが漏れる。
相変わらず気ままで、身なりを全く気にしない悠だけど、
人を笑顔にさせてくれるパワーを持っているから、
絶対に教えてあげないけど、本当は密かに尊敬している。
「ふわあ〜、ねむい。」
そう言ってボサボサの髪をかき回すのものだから、呆れて背中を強く叩く。
「しっかりしてよね。」
「へい。」