千年前の君を想ふ


(そんなことがあったのに、私は…)


きっと、元許嫁の件でダメージが大きかったのに、私が拒絶してしまったせいで、さらに深い傷を負わせてしまった。



「あの、輝夜様………敦政様のことはお嫌いですか?」



(そんなわけ、ない。)



「いいえ。……会って少ししか経っていませんが、、、す、好き、です…。その、いきなり寝所へ現れたので、びっくりしてしまい、このようなことになってしまいました。」




それを聞いて、ふくはパッと明るくなった。



「では、仲違いする前に、早くお話をしましょう!」


「え、あ、はいぃ!?」

(まだ心の準備が…!)




ふくがグイグイ引っ張るので、勢いに押されて結局、敦政の部屋の前まで連れて来られた。
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