鬼課長と鈍感女子の攻防戦(番外編追加)
えっ、えっ、えっ!?
ちょっとそれは無理!!
とっくに私の身体は限界を迎えている。
孝太郎さんの体力は底なしなのかな?
「孝太郎さ……んんっ!」
抵抗虚しく、唇を塞がれてしまった。
また!?と焦っていたら、唇が離れた。
「冗談だ。シャワー浴びるだろ?運んでやる」
そうだ。
私、シャワー浴びようと思ってたんだった。
「今日中に動けるようになりますかね?」
「さぁな」
さぁなって、誰のせいでこうなったと思ってるんだか。
「今日は家に帰らないと。明日仕事ですし」
すごーく濃密な週末だったけど、明日は月曜日で会社に行かなくては。
「ここから行けばいいだろ。近いし」
ここから会社に?
イヤイヤイヤ、ダメでしょう。
確かに会社に近いけども。
「家に帰ります」
「ここから行け」
「孝太郎さん」
「俺、朝イチで会議だから早く出る。だから心配するな」
「でも…」
「頼むから、そうしてくれ」
そう言われてしまうと、こっちが折れるしかない。