鬼課長と鈍感女子の攻防戦(番外編追加)
「園子、食べ過ぎじゃない?」
園子は日替わりランチを食べた後、フライドポテトを食べている。
「大丈夫だよ。菜緒も食べる?」
「私はもうお腹いっぱい」
これ以上食べたら、新しい洋服がはち切れてしまうかも。
「菜緒の今日の服、可愛いね。よく似合ってる」
一瞬ドキッとした。
苦笑いする私の耳元で園子は小声で呟いた。
「堂林課長って独占欲強い?」
独占欲?
さっきもそんな話が出たような…。
「なんで?」
小声で訊き返すと、園子は私の首を指差した。
「キスマーク。見えるか見えないかくらいの際どい所についてる」
キスマーク!?
今の今まで全然気づかなかったんだけど!?
いつの間に!?
もしかして、佐野さんと冴木主任は気づいて、それで独占欲がどうのこうのって言ってたの!?
は、恥ずかしすぎる!
どこにキスマークがついてるのかわからないけど、咄嗟に手で首を押さえた。
こんなことをしても、なんの意味もないとは思うけど、押さえずにはいられなかった。