鬼課長と鈍感女子の攻防戦(番外編追加)
同棲!?


1日、2日と慌ただしく時は過ぎていき、あっという間に2週間が経った。

この時期は1年の中で最も仕事が忙しく、残業やら出張やらで課長とプライベートで会えずにいた。

せめて社内で会えるかと思っていたけど、課長がデスクに座っていることはほとんどなくて、やっと戻ってきたと喜ぶのも束の間、外回りに出張にと外出していった。

私はただそっと見送るだけ。

平日は仕方がないかと諦め、せめて週末は会えるかと期待していた。

金曜日の朝にホワイトボードに書かれた課長の予定を見て、私はひとりガックリと肩を落としてしまった。

「課長、急遽大阪に出張になったんだよ」

振り返ると、少し疲れた顔をした冴木主任が大きな紙袋を持ってフロアに入ってくる。

「おはようございます。冴木主任は九州出張でしたよね?お疲れ様でした」

「この時期は本当に疲れるよ~。これ、お土産」

冴木主任が疲れた顔を他人に見せるのは珍しい。


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