鬼課長と鈍感女子の攻防戦(番外編追加)
「園子、視力大丈夫?」
仕事のし過ぎで視力が悪くなったのではと心配してしまう。
「視力?」
ポカーンとしている園子を見ながら、眼鏡姿を想像した。
「眼鏡かけた園子って、なんかかっこいいかも」
元々面倒見のいいキャリアウーマンタイプだから、きっと眼鏡が似合いそう。
「なんの話?」
「なんの話だっけ?」
お互い顔を見合わせて、クスクスと笑いあった。
園子と他愛もない話をして思い切り笑ったお陰で、少し気分が晴れたようだった。
ランチを食べ終えてフロアに戻れば、午後も忙しく次から次へと仕事をこなしていく。
「もうすぐ忙しい日々ともおさらばね。菜緒ちゃん、体調は大丈夫?」
「はい!元気だけが取り柄ですから」
佐野さんに笑って答えて仕事に取りかかった。
さすがに疲れが溜まっていたけど、あと2、3日頑張れば仕事は平常運転に戻る。
「差し入れだ」
夕方になって取引先から戻ってきた課長が、私のデスクに大きなビニール袋を置いた。
中を覗くと大量のお菓子と栄養ドリンクが入っている。