鬼課長と鈍感女子の攻防戦(番外編追加)
なに、これっ!
超レアすぎるっ!
鬼課長が肩を震わせながら、大爆笑してる。
目の前にいるのは、本当にあの課長?
こんな課長、見たことない。
入社して2年目の私が知ってる課長は、朝から怒声を響かせる鬼課長で…。
「真宮」
「はい」
「今日、晩飯に付き合ってくれ」
「はい」
課長は腰に手を置いて、ふーっと一息つくと、またいつもの表情に戻っていた。
もう少しだけ、課長の笑った顔、見ていたかったな~。
「仕事が終わったら、ファイブカフェで待っててくれ」
「はい」
課長は颯爽と資料室を後にした。
その姿をぼーっと眺めながら、しばらくその場から動けなかった。
さっきのは、夢…?
じゃないよね?
課長、笑ったよね?
うわ~!
鬼課長でも大爆笑することあるんだ~。
なんか、課長の笑った顔、可愛かったかも。
可愛いなんて、上司に向かって言う言葉じゃないと思うけど…。
早速園子を晩御飯に誘おうかな~。
課長が笑ったって言ったら信じてくれるかな~。
晩御飯、晩御飯…。