鬼課長と鈍感女子の攻防戦(番外編追加)
「課長、付き合うって…?」
「まったく…。資料室で同じこと告ったんだけどな。まさか『どこにですか?』って言われた時はどうしようかと焦った。でも真宮らしくて、いいな」
確かに『どこにですか?』って言ったのは覚えてる。
その後、課長は大爆笑してて…。
「えっと…?」
「真宮」
「はい」
「俺が怖いか?」
私は思いっきり首を左右に振った。
「仕事で怖い時はありますけど、課長は私たちのこと、ちゃんと見てくれてますし、フォローもしてくれます。今日は今まで見たことない課長の顔が見れて、嬉しいです。それに、加治田くんに触られて怖かったのに、課長には触れられても大丈夫です。むしろ課長に嫌われたくありません」
「真宮は鈍感みたいだな。はっきり告わないとダメだな」
私、鈍感なの?
はっきり告うってなにを?
「真宮」
「はい」
「俺は真宮が好きだ」
「!?」
好き…、好き!?
課長が私を!?
「嘘…」
「嘘じゃない。俺は真宮が好きだ」
これは空耳?
今日は目が痛いはずなんだけど、耳も調子悪いのかな?
明日耳鼻科に行くべき?
さっきから、どストレートにとんでもない言葉が耳に聞こえてくる。
「付き合ってるヤツがいるか?」
「そんな人いません!私、今まで誰とも付き合ったことありません。…あっ!」
時すでに遅し。
バカバカ~!
そんなこと暴露しなくても良かったのに!
自滅してどうするの~!
穴があったら入りたい。
課長、気づいたよね…。
私が処女ってことに…。