鬼課長と鈍感女子の攻防戦(番外編追加)


真宮が他の男と結婚するかもしれない…。

そう考えた途端、俺は素早く行動に移した。

真宮に対しては、なにもかもが初めてづくしだった。

一目惚れに始まり、食事に誘ったこと、自分から告白したこと、誕生日プレゼントを贈ったこと、数々の甘い言葉を言ったこと、笑ったこと…。

こんなに一途に溺愛し、こっ恥ずかしい言葉を言ったなんて、俺自身が一番驚いている。

間近で俺の様子を伺っていた冴木も、俺の行動に驚いているに違いない。

「お嫁にしたいナンバーワンの真宮さん、大事にしてあげてくださいよ~」

「冴木、なんだそれ」

初耳だが。

「課長~!課長は仕事ばっかりで、疎いのかもしれないですけど、真宮さん、モテますよ。なんせ、お嫁にしたいナンバーワンですから」

「だから、そのお嫁にしたいナンバーワンってなんだ?」

「俺の中のランキングです」

「アホかっ!」

「でも課長、真宮さんがモテるのは間違いないですよ。真宮さんは鈍感だから気づいてないのかもしれないですけどね~。現に佐野さんや開発部の倉橋さんが猛獣から守ってる姿をよく目にしますよ」

「マジか…」

確かに真宮は背が低く、ちょこちょこ動いて可愛らしいが、仕事はしっかりしてるし、対応が丁寧で早い。

真宮は自分に自信がないようだったが、やっぱり相当鈍感なんだろう。
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