鬼課長と鈍感女子の攻防戦(番外編追加)
社員食堂にて
お昼休みの社員食堂はいつも賑わっている。
メニューは豊富だし、価格も手頃でなにより美味しい。
同期の園子と窓側のカウンター席に座って、日替わりランチのハンバーグを一口食べる。
「あ~、おいし~」
ハンバーグは大好物で、自分でも作るし、外食で食べることも多いけど、社員食堂のハンバーグは格別に美味しい。
「菜緒、美味しそうに食べるね~」
「本当に美味しいから!それより、そんなに笑わなくてもいいのに」
少しだけムッとしながら睨んでも、園子の笑いは止まりそうにない。
「ハンバーグ食べてる菜緒って、お子ちゃまみたいで可愛いよ~」
「お子ちゃまじゃありません!もう24歳なんだから!」
確かに背が高くて美人の園子に比べたら、私はちんちくりんのお子ちゃまかもしれないけど。
「ほほう。お子ちゃまじゃない菜緒さん、私に報告することがあるんじゃないかしら?」
意味深にニヤリと笑う園子に隠し事なんて出来るワケもない。