鬼課長と鈍感女子の攻防戦(番外編追加)
急接近
あれれ?
目が痛い…。
ちょっと充血してる…?
これじゃあ、コンタクト入んないよ~。
朝、目が覚めて、いつものようにコンタクトレンズを付けようとしたら、痛みで涙が出てきた。
鏡を見てみると、少しだけ充血している。
仕方ない。
今日は眼鏡で行こう。
そういえば、眼鏡で会社行くの、初めてだ~。
なんて思いながら、エレベーターを降りて廊下を歩く。
あれ?
課長の怒声が聞こえてこないなんて珍しい。
不思議に思いながらフロアに入ると、営業1課は課長以外誰もいない。
「課長、おはようございます!」
「…おはよう」
課長は私をチラッと見て、すぐにまたパソコンに向かって、キーボードをカタカタと打ち始めた。
私はホワイトボードに書かれた営業1課の社員予定表に目をやる。
今日は出張や取引先に直行、朝から他部署と会議などで、みんな出払っていた。