鬼課長と鈍感女子の攻防戦(番外編追加)
テーブルの上にはすでに美味しそうな料理が並んでいる。
飲み物を頼もうかと、メニューを広げて3人に見せたけれど、結局4人ともウーロン茶になった。
「園子、お酒呑まないの?」
結婚式を控えていて、断酒でもしてるのかな?
そんなことしなくても、園子は細いし、白無垢もウェディングドレスも似合う、素敵な花嫁さんになると思うけど。
ビールも日本酒もワインもカクテルも、なんでも好きだって言ってたのに。
首を傾げて園子を見る。
「実は私、妊娠してるの」
少し頬を赤らめて可愛らしく笑う園子を見て、私は固まった。
「へっ!?」
妊娠!?
つまり、園子のお腹の中に赤ちゃんがいるってこと!?
今時オメデタ婚は珍しくはないけれど…。
「ダブルでオメデタなんだ」
「ね~」
秘書室長と園子は見つめ合っている。
「それはおめでとう」
課長は相変わらず鬼課長の表情のまま、パクパクと料理を食べている。