鬼課長と鈍感女子の攻防戦(番外編追加)
孝太郎さんの背中に手を回し、ギュッと密着するように抱きしめた。
キスの心地よさにうっとりしていたら、孝太郎さんは私が着ている洋服を脱がし始めた。
「ま、ま、待っ…!」
「待てない」
ピシャリと断言されると、それ以上なにも言えなくなってしまう。
覚悟を決めたのだから、今さら止めるつもりはない。
でも、初めての私はこの先なにが起こるのかわからず、どうしたらいいかわからない。
「孝太郎さ…ん、私、どう、したら…」
「ただ感じてろ」
孝太郎さんは色気たっぷりの顔で見下ろしてくる。
大きな手で全身を撫でられると、徐々に緊張がやわらぎ、力が抜けてくる。
あっという間に真っ裸にされると、身体のありとあらゆる場所にキスが降ってくる。
部屋中に私の甘ったるい声が響く。
とろけるようなキスに、頭がぼーっとして意識が飛びそうになる。
「菜緒、愛してる」
「こ…あぁ!」
真っ裸になった孝太郎さんが再び私の上に覆い被さって、味わったことのない痛みと共に、わたしたちはひとつになった。