鬼課長と鈍感女子の攻防戦(番外編追加)
そう言われてみると、三回目の後の記憶がない。
真っ裸のまま眠ってしまったらしい。
下半身の鈍い痛みとダルさは半端ない。
それ以上に足に力が入らない。
初めての後ってこういう感じなんだろうか?
「孝太郎さん、足に力が入らなくて立ち上がれません」
見上げて助けを求めるように腕を伸ばす。
孝太郎さんはすかさずベッドから出て、私を起こして力強く抱きしめた。
当然のことながら孝太郎さんも真っ裸で、目のやり場に困ってしまう。
30歳にして、程よく筋肉がついた逞しい身体に、胸のドキドキが止まらなくなる。
「悪い。やっぱり俺、浮かれてるな。腕の中に菜緒がいると何度でも求めてしまう」
そう言われて深いキスをされると、私も同じ気持ちになって身体が熱くなる。
起きて間もないにもかかわらず、お互い貪るように身体を重ねた。
さすがに意識は飛ばなかったものの、ベッドから起き上がれないくらいに疲れきっていた。