桜樺 -ouka-
私は夕餉を皆より早くに食べ終わると、縁側に出た。
そういえば、この時代の夜空はとても美しい。
電気が無いから、星が綺麗。
私の住んでいた所はまぁまぁな都会で、夜中もずっと明るいから、正直はっきりと星を見たことが無い。
だから、今目の前に広がるこの光景が、私にはとても神秘的に感じる。
「空なんか見てどうしたの?」
『平助』
「あの白や黄色の光ってなんなんだろう。小さい頃っからずーっと考えてたけど全然わかんないや。
穴が空いてんのかな」