桜樺 -ouka-



『ぷっ。穴って…』





「なんだよ〜、穴なんじゃないの?夜になるといつも通りに穴が空くじゃん!!」





この時代の人にとっては空に浮かぶ星は“当たり前”なんだ。





『私はその穴……今日初めて見た』





「……え?」





平助にとっては不思議な私の発言にハッとして、笑って誤魔化した。





「瞳はここに来る前はどこに住んでたの?」





『遠い所。ここからでは行けないような』





「そうなんだ……」



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