桜樺 -ouka-


早速縁側に腰掛け本を読んでいると、隣に沖田さんがそっと座った。





「……………」





彼は何かを迷っているような表情だった。





『……沖田さん?』





「山南さんのこと、好きなの?」





『え』





「好きなんでしょ?」





『ち、違うよ……!だって私が好きなのは……』





え、“私が好きなのは”……?





咄嗟に放った自分の言葉に疑問を感じた。





「瞳ちゃんが好きなのは…?」





『誰…だろう』





「えー、誰!!」




『わっわかんないよ!!』


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