桜樺 -ouka-



暗闇の中から外の声が微かに聞こえた。
それは二人の男の声だった。






「っおい〜〜、俺がヒック斬りたかったのによぉヒック」






「冗談じゃねぇ。ヒック俺様が優先だってばよ」






「んじゃあ次は俺なぁヒック」






「よぉおぉし!!次の店行くかぁ〜ヒック」







「ばぁか。お前よろよろじゃねぇかよヒック」






「お前もな…………あ?」






「どうし………………っっ?!?!な、貴様!?!?!」





二人はこっちを見るなり顔を真っ青にして叫んだ。





まるでこの世の終わりを見ているかのように。

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