桜樺 -ouka-
池田屋事件勃発
古髙補佐
あれから、2ヶ月。
何も起こらず、平凡な日々が続き、黒の桜華はもう心配いらないのではないかと、少し期待していた今日このごろ。
私達は相変わらず桜華について特に情報が掴めていない。
『祐はさ、どう思う?』
「どうって?」
『黒の桜華、もう心配いらないのかなぁ』
祐は少し考えたあと、呟くように言った。
「そういやさ、今までの桜華のほとんどが黒になったんだろ?瞳なんかこのままいけば黒なんかにはなりそうにねーじゃん。
黒になりかけたりするの、そんなになかっただろ?なのに何でみんな黒になったんだろーなーって思ってよ」
たしかに。正直そんなに辛い道でもない。周りからの支えがあってからこその今があるんけなのだけれど、今までの桜華だって支えもあったはずだ。
中には誰にも言わず抱えてしまって黒の桜華になってしまった人もいるかもしれない。でもそんなの少数派だろう。
だったらなぜ…?
「そもそも黒の桜華が発動する時ってどんな時なんだ?発動条件とかねーの?」