桜樺 -ouka-
『失礼します』
「何かあったか?」
『私を土方さんの考えている計画に入れてください』
「っ……な、なんのことだ」
『古高俊太郎、ですよね?』
「なっ……どこでそれを」
『なんだっていいじゃないですか。とにかく私を偵察に向かわせてほしいのです』
「ばっ、バカ言うな。危険な仕事なんだ。てめぇみてぇな女が行ったらすぐ餌食にされちまう」
『私が普通の女だとお思いで?』
そう言って私は意味深な笑みを見せた。