桜樺 -ouka-



『大丈夫だよ。慣れってものがあるでしょ』






「そういう問題じゃなくて……」






『考えがあるの』






総司は、真っ直ぐな瞳にとうとう諦め、腕を離した。






「僕も行くよ」






『拷問部屋までね』






────────




私たちが拷問部屋についた時、ちょうど土方さんが疲れ果てた顔で出てきた。






「あ……なんだお前らか。どうした」






『私に代わっていただけませんか?』






「バカ言うな。お前ができる事じゃない」






『一度だけ。30分もあれば十分ですので』






「土方さん、少しだけやらせてあげられませんか」






「…………30分。過ぎたら終わりだからな」






『ありがとうございます!総司もありがとう』






「気をつけてね?何かあったら呼ぶんだよ」






『うん』


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