桜樺 -ouka-



「な、なんだ、これ……」





みんなは驚きながらも、期待の眼差しを向けて見ていた。






やがてその木は、幹が傷口を縫うように光が入っていったかと思うと光はおさまった。






「終わった……のか?」





いつも無口な斎藤さんが第一声を発した。






『終わった………』






総司の顔色は戻ってきたかと思うと、手がピクっと動いた。






『っ!!総司、総司?!』





「ん……瞳…?髪の毛、綺麗だね」






『うぅ…総司!!!!』





我慢ができず、思い切り抱きつくと、しっかりと支えてくれた。それが無性に嬉しかった。






「うわぁ、瞳〜!」





「もー!ふたりでイチャイチャしてないでー!俺たちだって心配したんだからなー!!」





そう言う永倉さんと平助はとても嬉しそう。





それから土方さんも合流して、みんなで総司の無事を喜んだ。






この事件を機に、新選組は更に名をとどろかせた。


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