桜樺 -ouka-


私は用を済ますと、土方さんにお礼を言った。





『わざわざありがとうございます』





「ん。目も覚めた事だし、少し話すか」





『はい』





縁側に腰掛けると、しばらくして土方さんが口を開いた。





「なあ、新選組の事、どんくれぇしってんだ?」





唐突ね…。






『そうですね…存在は知っていましたけど、何をしているかは……』





「そうか」





『……………』





「……………」





長い沈黙。





そうしているうちに段々と空も明るくなってきて、みんなも起き出したようだ。





「朝餉だ。皆にお前の事紹介するから用意しとけ」





『はい』


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