桜樺 -ouka-



『さっさと吐きな?あそこで、何をしていたか。』





黙秘か。





『ふーん。答えないなら痛い目に合わせるわよ』





私はさっき男が落とした刀を取ると、少し動けば刺さってしまうほどよ距離、男の首に突き付けた。





「っっ!!」





『早く』





早く言わないと殺すという意味を込めて睨んだ。





「わかった言う!言う!!





お、俺は長州の人間だ。上から芹沢鴨の尾行を頼まれた…それだけなんだ!!どうか命だけは……!!」





男は涙を流しながら頼んできた。


< 74 / 230 >

この作品をシェア

pagetop