美魔女オネェに拾われたなら
プロローグ
3日後から新社会人として仕事始めが待っている。
新たな生活に思いを馳せて引っ越し作業をしていた矢先、スマホから流れるラジオのニュースに体も思考も止まった。



「今朝、大手機器メーカートーホンが経営破綻しました。事実上倒産です。これにより、社員や顧客、株主に多大な影響が出る模様です。社長ならびに会長は雲隠れで会社への問い合わせも現在混迷を極めている様で・・・」




え?え?


会社が経営破綻。

事実上倒産?



え?引っ越し先は?



「お客さん、これどうします?」



引越し屋のお兄さんも同情を禁じえない顔で聞いてくる。



「えっと・・・」



言葉が続かない



三郷夏美、22歳。


新社会人になる前に住所も職も失くしたようです。


トーホンの人事部に電話を掛けるも繋がらない。

繋がらない電話を片手にどーすればとカランカランと思考が空回りしてる。



お先真っ暗ってホントに起きると人間何も出来ないもので。




ぼんやりしつつもそんな事を考えてた矢先



私の命運を変える女神?!な人に巡り会う事になるのはほんの数分後の事だった。




< 1 / 95 >

この作品をシェア

pagetop