夢を売る少年
第一章 序章 ―夢を売る少年―
「あぁ〜!来月号の〆切間に合わない〜!!」
パソコンを前に頭を抱える少女がいる―ここは華賀学園高等部にある新聞部の部室。
〆切が近いのもあってか何人もの部員がせわしなく部室内を動いている。
「理沙ぁ〜あんただけよ、記事出来てないの。」
「だって、目撃者とか経験者とか募集したにも関わらず誰も名乗り出てくれないんだもん!逆に夢を売る少年の情報を下さいって言うメールや手紙ばっか!こっちが欲しいっつーの!!」
理沙のパソコンの前には学園内に設置された投稿箱に投函された手紙が積み上げられていた。
全てに目を通すべく一通一通見ていたのだがそのほとんどが夢を売る少年は誰なのか、どこにいるのかなどを教えて欲しいという内容だった。
「由后〜、今日の投稿箱は?」
「今私は今月の経費計算で忙しいの。あんたが行ってきなさい。」
「だってまだこんなにあるんだよ!メールだってあるし…」
「あっ、じゃあ恵理奈が行ってきますよ。もぅ恵理奈の記事終わったんで―」
無駄な争いを遮るように新聞部唯一の後輩、伊藤恵理奈が投稿箱の見廻りに名乗りをあげた。
パソコンを前に頭を抱える少女がいる―ここは華賀学園高等部にある新聞部の部室。
〆切が近いのもあってか何人もの部員がせわしなく部室内を動いている。
「理沙ぁ〜あんただけよ、記事出来てないの。」
「だって、目撃者とか経験者とか募集したにも関わらず誰も名乗り出てくれないんだもん!逆に夢を売る少年の情報を下さいって言うメールや手紙ばっか!こっちが欲しいっつーの!!」
理沙のパソコンの前には学園内に設置された投稿箱に投函された手紙が積み上げられていた。
全てに目を通すべく一通一通見ていたのだがそのほとんどが夢を売る少年は誰なのか、どこにいるのかなどを教えて欲しいという内容だった。
「由后〜、今日の投稿箱は?」
「今私は今月の経費計算で忙しいの。あんたが行ってきなさい。」
「だってまだこんなにあるんだよ!メールだってあるし…」
「あっ、じゃあ恵理奈が行ってきますよ。もぅ恵理奈の記事終わったんで―」
無駄な争いを遮るように新聞部唯一の後輩、伊藤恵理奈が投稿箱の見廻りに名乗りをあげた。