夢を売る少年
「ごめんね恵理奈ちゃん、使えない部長で。」
「なっ、由后だって経理のくせにぃ!」
「経理のくせに、の意味が分からない。」
「だって由后が使えない部長とか言うからでしょ〜!」
これが無駄な時間なのに―と思っていても言い出せる訳もなく、行っていいのか聞いていなくちゃいけないのか分からない恵理奈はドアの前で困り果てていた。
「使えない部長じゃない。記事も出来ないし投稿箱すら見に行けないんだから―」
「そんなこと言うなら由后が行けばいいじゃん!」
「あいにく私は記事も書き上げましたし、今は経費の計算で忙しいんです。」
「くぅ〜…」
「あの〜…行ってきても――」
恵理奈が口を挟もうとした瞬間、部室のドアが勢いよく開いた。
「なっ、由后だって経理のくせにぃ!」
「経理のくせに、の意味が分からない。」
「だって由后が使えない部長とか言うからでしょ〜!」
これが無駄な時間なのに―と思っていても言い出せる訳もなく、行っていいのか聞いていなくちゃいけないのか分からない恵理奈はドアの前で困り果てていた。
「使えない部長じゃない。記事も出来ないし投稿箱すら見に行けないんだから―」
「そんなこと言うなら由后が行けばいいじゃん!」
「あいにく私は記事も書き上げましたし、今は経費の計算で忙しいんです。」
「くぅ〜…」
「あの〜…行ってきても――」
恵理奈が口を挟もうとした瞬間、部室のドアが勢いよく開いた。